例えば、わたしは蝋燭と花がうまく描けません。
ただ形をなぞることは出来ますが、本当の意味で描くことは出来ません。きっと思い入れが強すぎるからです。それは絵画的な文脈や、個人的な思い出のことであったりします。自身と生活というのは切っても切り離せないことは自明ですが、それでもなおそれを遮断して、描くという行為のみに向き合うことにしました。そうすれば本当の意味で描くことのできるものがあると知ったからです。

「画用紙」シリーズでは、デジタル上で行ったドローイングを見ながら、透明なアクリル板の裏面から白と黒 のアクリル絵の具で描いていきます。はじめにデジタルのお絵描きソフト上でのドローイングを行い、時間の蓄積がほとんど無く質感も無いという特徴を踏まえて「図」のみの良し悪しを判断します。
その後少し時間をおいて、どのドローイングを用いてアクリル板に絵を描くのか決めます。ここで 選んだものは、これ以降「モチーフ」という立ち位置になります。
                                            (2018年8月25日)